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help リーダーに追加 RSS 『聖戦のイベリア』 Sound Horizon (CD) その一

<<   作成日時 : 2008/06/26 12:22   >>

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歴史上の史実を元にしているようです。
史実そのままではありませんが、元になった歴史を読み解くのが楽しくて……。
曲よりも詞の中にある物語の方に重点が行ってしまいました。
このCDはストーリーマキシという体裁で三曲が入っています。
別々の曲でも同じフレーズがあったり、旋律があったりして三つの歌のつながりを示唆しています。

タイトルにもあるようにイベリア半島で起こった聖戦が軸になっています。
その聖戦はレコンキスタと呼ばれるものです。
レコンキスタはスペイン語で再征服を意味するそうです。

かつて、キリスト教の国があったイベリア半島にイスラム教が侵攻してきます(ウマイヤ朝)
やがて、北部にまたキリスト教の国がいくつか興ります。
キリスト教の国たちはやがて同盟をむすび次第に大きくなりながらイスラム教の国を少しずつ圧迫していきます。
そして、最後には南へと圧迫されていたイスラム教は完全に滅ぼされ、イベリア半島はキリスト教の国ができます(スペインやポルトガル)
その一連のレコンキスタと呼ばれる出来事の一シーンを切り取った歌がこの『聖戦のイベリア』なのです。

完全に史実ではなくて、悪魔なども出てきて、とってもファンタジー。
その辺も魅力です。


収録されている曲は「争いの系譜」「石畳の緋き悪魔」「侵略する者される者」です。
考えがようやくまとまってきたので、それぞれの歌と全体について考えてみたいと思います〜。
考察と呼べるものではなくて、どちらかというと疑問点はそのままでこうじゃないのかな〜っていう想像に過ぎない部分もありますが…。
こんな見方もあるのか〜と楽しんでくれたら幸いです。
逆にこれはこうじゃないの?という意見もありましたら教えてくださいませ。

※文中にウィキペディアへのリンクを頻繁に貼っておきますので、興味があったらぐるぐると調べられるようにしてあります。



・争いの系譜

初めに出てくるのは一人の老預言者と流浪の三姉妹。
あんまり、彼らの事はいまもつかめていないのですが、この出来事の傍観者のような立場から語り部のような位置づけかなと思いました(それは、彼らが何なのかということよりも、この物語の中での位置づけのイメージが…ということですが)
旧約聖書の事がちょこっと歌われていて、神に初めて作られた最初の人間とその子ども……カインとアベルのお話も出ています。
この、カインとアベルはけっこう重要なキーワードのような気がしています。

それ以来、人は争いを繰り返す負の連鎖を断ち切れない……。
ここから主人公(?)のライラが出てくるのですが。

「父と母を両皿に乗せ傾かざる少女の天秤」

この部分の詞がすごく気になるのですよ。
父と母の間で揺れ動いている感じがしますよね。

また、「家にはもういたくない。足などもう痛くない」の、部分から戦争に巻き込まれて孤独になったわけではなく両親は生きているけれども家の中で何らかの諍いがあって飛び出したように見えます。
前後関係から察するに宗教がらみだと思えるんですけど……。

かつてイスラムの王朝ではジズヤ(人頭税)を払えば宗教は自由だと言います。
通常版のCDの裏側についている矢に貫かれているライラを見る限り、彼女はイスラム教徒のようなんですよね。
両親の宗教がどちらか違うのかとも思ったんですけど、宗教が違う者が結婚してうまく行くだろうか……という疑問があって;;
でも、何か宗教がらみだと思うんだけどな〜。改宗するかしないかとかそんな感じの口論や諍い(?)とかで家にはもういられなくなった。私はそんな風にとらえています。


そして、家にいられなくなった彼女は家を飛び出してちょうど戦争の真っ只中あたりに巻き込まれる。
そこで、矢が当たって少なくとも瀕死?(死んではいないと思いますが臨死体験ぐらいまではいったかもしれない;;)
そして、悪魔……シャイターンに出会う。

この悪魔さんの正体については諸説あるですが、例えばイブリース
イスラム教の悪魔でアル・シャイターンと言われる悪魔の王だそうです(シャイターン……)
キリスト教のサタンに相当する悪魔=ルシファーかな。

個人的にはアザゼルを推したいです。
よく調べたらユダヤ教の悪魔(堕天使)だったですけど。
人間の娘に惚れて追放されるとか、一筋も光の差さない洞窟に投げ込まれるとか少しシャイターンと通じる部分がありましてね。
イベリアからは地理的に遠すぎかもだけど、いろんな悪魔をモチーフにシャイターンを創作したとしたら、少しはアザゼルもモチーフの中に入ってないかしらと期待するのですけど(笑)


また詞の方に戻りますけど
「少女は生死を分かつ淵に立ちながらも 凛として怯えなかった
(略)
痛みと哀しみの時代を私は選びその手をとった」

ライラは自分の運命を受け入れているように感じます。
ある意味、あきらめのような物も入っているかのような……。

そして、悪魔の提案。
「残酷ナ『永遠』ト謂ウ苦イ毒ヲ、喰ラウ覚悟ガ在ルナラバ、共二生キヨウ」

少女は迷います。
「例え死ぬ事が赦されないとしても、それでも私は……」(ここ、歌詞にないところなのでうろ覚え)



で、長くなりそうなので「争いの系譜」だけで一区切り;;
考察はまだ続きます><

聖戦のイベリア
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