古びた森小屋

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help リーダーに追加 RSS 『聖戦のイベリア』 Sound Horizon (CD) その二

<<   作成日時 : 2008/07/03 15:15   >>

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歌の感想の二回目です〜。
どんどんズルズルと長く伸びそうですが;;

・石畳の緋き悪魔

この曲についての考察はあまりない……。
どっちかというとサビの部分がすごく好み〜っていうことぐらいで;;

「争いの系譜」でのシャイターンの問いかけから、ライラが決断する場面……なのだと思います。

「残酷な永遠という苦い毒を、喰らう覚悟が出来たから……」

ここで「共二生キヨウ」の部分が重なるのは、ライラも不死になったからでしょうか。
たぶん、人として死ぬ事が赦されなくなった彼女は、もう人里に普通に下りていく事はできない。
悪魔と同等のものとして見られるようになったのではないかと

シャイターンの「千の孤独が……」のあたりが、どれだけ長い期間を一人で過ごしていたんだろうと想像させてすごく好きなのです。
「緋き≪焔≫」は『焔』と書いて『光』と読む。
『焔』は命の輝きの事を指すので(Romanでもそうなので)、ライラの血ではないかという考察を他所様で見ました。
私もなんとなくそう思います。

ライラは家を飛び出した後で戦争の真っ只中に巻き込まれ、瀕死の重傷を負う。
そして、どうした弾みでかシャイターンが封じられている洞窟へとたどり着く。
シャイターンが封じられている蒼氷の石に緋き血が滴りシャイターンが目覚める……(こんな感じ?)

【封印の蒼】は蒼氷の石、【解放の緋】はライラの血……ですかね。
でも、ジャケットのイラストを見るに洞窟の燭台に火が灯っています。
ライラを貫いているのも火矢に見えるんだ。だから、そっちの炎かもしれないととれなくもなく(ごにょごにょ)
う〜ん;う〜ん。ここは保留とさせてください;;イマイチ、これだという答えが浮かばない;;


で、悪魔はライラに「君が愛するものすべて、その腕をすり抜ける」と、彼女の今までの現状を示しています。
私は「争いの系譜」で
「少女は生死を分かつ淵に立ちながらも 凛として怯えなかった」「痛みと哀しみの時代を私は選びその手をとった」の部分を彼女の諦めととりました。
彼女は時代を受け入れ、こんな悲しい時代に生まれた自分とそのまま朽ちていく自分を受け入れて死を悟っていたのだと思います。
そこに悪魔が提案します。

「哀しい時代と諦め顔で、無力に嘆くのか? 君に敢えて問おう」と(送り仮名をカタカナにするのが面倒になった;;)
このまま、その生を終わってしまってもいいのか?
ここで、自分と契約し生きてみたいことはないのかと、ただしそれは「残酷な永遠という毒」を伴う副作用付きの劇薬でもありました。

で、冒頭の決意につながるのかなと思ったのです。


悪魔側の心情としては名前さえ忘れて長い時の中を漂っていた。そんな自分を目覚めさせてくれたライラへの望みをかなえることが使命のような感じだったのかな〜と(曖昧ですみません;;)


その後の「君が憎むものすべて、この腕で滅ぼそう」とかすごく……きゃあああああ〜!って感じ(爆)
なんかね。この辺の詞と曲調とすべてが好みっていうか!
で、彼女が憎む物がなんなのか、「それは異教徒か?同胞か?それとも≪聖戦≫(争い)それ自体か?」
その答えについては、私も思うところがあるので、次の曲の感想に回します(引っ張るね;;)

どうでもいいことかもですが、「契約の接吻を」と書いて「誓いの口付けを」と読ませるのは、夫婦の契りのようですね。
でも、ライラは不死の契約だけではなくて「共に生きる」という所に、悪魔との婚姻も含まれているのではないかと(勝手に)思ったのですけど。
確かライラは「美しき夜の娘」から「悪魔と契った少女」になるですよね(うろ覚え)
だから、そんな感じに解釈したのだけど。どうでしょうかね;;





・侵略する者される者

初めの歌詞の部分はレコンキスタやそれ以前のイベリア半島の歴史を簡略化して歌いこんだものです。
かなり、要点を抑えていて秀逸なまとめだと思います。
えと、史実かどうか私の知識が足りなくてわからなかった所もあるのですが、前後の部分で知っている地名とかが入っているので、たぶん間違いないと確信にいたりました。

カルタゴはヒスパニア・ローマに滅ぼされているですし。
西ゴート王国(キリスト教)がウマイヤ朝によって追い出されてイスラム文化が舞い込むのもそのまま。
アラゴン=カタルーニャ カスティリャ=レオン同盟を結んで(たぶん、北部にぼつぼつとあったキリスト教の国たち)
グラナダ落せば……。

うん。すごくシンプルにまとまっててすごいです。



この時代背景なんですけど、冒頭でレコンキスタの概要や歴史を外側から見ています。
たぶん、ライラがシャイターンと共にいるようになって、しばらくたったころではないかなと思っています。

その間に
「父を奪ったのは 十字を切る 啓典の民で
 母を奪ったのは 従事で斬る 聖典の≪兄弟≫」
……ということで、父母が亡くなったのではないかと思うのですが。
もうすでにライラは悪魔と契約を交わしていますし、噂でとか人づてにそのことを知ったのではないかなと。

啓典の民という言葉はイスラム教から見た異教徒……キリスト教やユダヤ教徒を指します。
だから、たぶん父はキリスト教徒に奪われているのです。
戦乱の世ですから、戦争にとられた……戦死ということも考えられますね。

母は聖典の兄弟だから、イスラム教徒に……。
「従事で斬る」……従事はその仕事をする。または仕事につくこと。仕事に忠実ということかな?斬る……?
私はライラが家を飛び出したと考えているので、母はどこかでキリスト教と通じていた?
それで、同胞に殺された?

ん〜。憶測の域を出ません;;保留で(保留、多いな;;)



さらにライラは「弱い私は何を憎めばいい?やっとわかった」と言っています。
実は「争いの系譜」で彼女は「弱い私は誰を憎めばいい?」となっています。

細かいですが、「誰を」から「何を」に変わっている。
この差を私は大きく考えます。

「誰を?」
彼女は家での諍いをすごくいたたまれない思いで見ていたと思います。
父にも母にも味方する事ができずに、争う二つの宗教のどちらも選ぶ事ができずに。
だから、家を飛び出したけど、憎む対象が定まっていなかった。

「何を?」
そこで、シャイターンの問いかけと長い時を考え抜いた結果、彼女が憎むものは「誰」という他者ではなくて「何」を憎むかを理解するにいたったのだと思います。
それが「石畳の緋き悪魔」での「異教徒か?同胞か?それとも、≪聖戦≫それ自体か?」につながり、彼女は「≪聖戦≫それ自体」を憎むことに決めた(のだと、私は解釈します。……というか、解釈したいです)




で、その次。
これはキリスト教徒の大義名分と、イスラム側の言い分と理解します。

「侵掠者に奪われし 父祖の地を取り戻せ」「救済者を貶める 異教徒は錆となれ」

キリスト教側の言い分。

「侵略者が嗤わせる 血に塗れたる仔らが」「預言者は神ではない 多神教の偶像」

イスラムから見たキリスト教

という感じでしょうか。
預言者はムハンマドのことかと思ったのですけど、その後に「多神教の偶像」とありますから、イスラム教は偶像崇拝を禁じているということで、預言者(キリスト)をも神としてあがめるキリスト教の事を言っているのだと後から気づきました。
イスラムではムハンマドはイスラム教を伝えたものとしていますが、神と同等にあがめたりはしません(あくまでもイスラムの神はアッラーだけなのです)


そこへ、悪魔としてシャイターン(とライラ)が立ちふさがるということかな〜。

後はシャイターンのセリフが気にかかります。

「今も兄弟同士で争っているのか」

聞き取りが「今も」なのか「なおも」なのか自信がない;;
う〜んと、たぶん、この「兄弟」はカインとアベルの事ですよね。

「農夫 即ち兄よ」「羊飼 即ち弟よ」(ここの辺りが詞には書いてあるけどわからない。何語だ〜;;その前にもシャイターンらしき声がごにょごにょ言ってるけど、たぶん日本語じゃない;;)

といっていることから、たぶんカインとアベル。
これは何を指しているのだろうと自分なりに考えたのですけど。
やはり、キリスト教とイスラム教の争い……聖戦をさしていると考えたいです。
キリスト教とイスラム教はもともと、ユダヤ教から分派した宗教のはず……(だったよね;;)
世界中にも唯一神を神として抱く宗教は実は少ないのでは?(他の神話の神々は多神教がほとんどです。仏教もいろんな仏様がいるしそう考えると多神教の仲間…?)
こういう言い方をすると日本人は無神論だと怒られるかもしれないのですが;;
宗教は違っていても、同じ神様を別々の面から見ているだけではないのかしらと思うところがあります。
だから、そのキリスト教とイスラム教。同じ神をいただく兄弟が今も殺し合い、争っている。
シャイターンはそのことを指摘したのではないかと思ったのですが……(それだって、確信があるわけじゃないさ)




で、老預言者の語りで気になるところをさらに

「悪魔が去りてのち、カスティーリャ王国の成立が長きにわたる聖戦の終止符となり得るのだろうか。
願わくば 彼方より聞こえる軍馬のいななきが堅牢なる国境をピレネーの頂を越えんことを……」

一部、間違っているかもしれないけど、こんな感じ?
「悪魔が去りてのち」(どこに行ったのかはわからないけど、ライラも一緒だと思う……)はいいとして、「軍馬のいななき」というのは聖戦は終結しつつも更なる火種の到来を示唆している…?

でも、国境を越えてイベリアに戦火の火種がこの時代にあったのかな〜っていうのがイマイチわからんですよ。
お隣のフランスとイギリスでレコンキスタの後半戦と同時期に百年戦争やってますけどね(フランスの上半分がイギリスに持っていかれた戦争です;;ジャンヌ・ダルクの活躍でレコンキスタと同時期ぐらいに終わってるはずですよ。確か…)

どうやら、これは史実の事ではない?
なんか、クロセカの「聖戦と死神」につながるのではっている話を考察サイトで見て震えました!
ええ〜!だから、クロセカ持ってないんだってば!!(号泣)


最後に嘆きとぼやきが入りましたが、これで考察もどきな自分なりの解釈と感想を終わります〜。
なんか、途中でわからない部分があって保留だらけですけども;;
また、ふと思いつく事があったら日記あたりにでも書くかもです。そして、書き足すかもです;;
でも、このままかもしれないしわからないです。
ではでは〜。


聖戦のイベリア
KINGRECORDS.CO.,LTD(K)(M)
2007-08-01
Sound Horizon

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